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中瀬大橋
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生涯を漁場にかけた一人の男「石井亀吉」の執念によってかけられたのが中瀬大橋です。
亀吉さんは明治31年館山の漁師の家に生まれ、長生村で家庭を持ち製材工場を開き繁盛しましたが、亀吉さんの海への思いは断ち切れず戦後網元をはじめました。
当時浜に出るには幸治川を渡る伝馬船「はしけ船」に頼るほか無く、大変不便でした。亀吉さんの思いはやがて100メートルにもおよぶ木造橋として実現したのです。巾2.4メートルの橋ではありましたが、その頃機械無しに砂の川底に杭を打つ作業は大変な困難を伴いました。
しかし、橋のおかげでてんびん棒を肩に魚を運ぶ漁師達が行き交い、対岸では牛車をひいた業者が取引する賑やかな光景は毎日のように繰り広げられたといいます。
その後橋は架け替えられましたが、往時の一人の男の執念が語り継がれている橋です。
※現在は、老朽化により渡ることはできません。
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